ハイポ?ハイパー?30もの病院を見学した僕が解説する研修病院の見分け方
さて、今回は見学した研修病院がハイポ病院なのか?それともハイパー病院なのか?
それを見分ける方法について解説していきたいと思います。
ちなみにまだ研修病院をどっちにするか決めていない人は以下の記事も是非参考にしてみてください。

それではいろいろな観点から解説していきたいと思います。よろしくお願いします。
まずこのツイートをみたことがありますか?
研修病院のハイパーハイポをなるべく客観的に評価できるようにHyper-Hypoスコアを作成しました!
このスコアを使えば見学に行った病院の忙しさがわかるかも?? pic.twitter.com/ULCBIsXyO5
— HOKUTO resident / ホクトレジデント (@hokuto_resident) November 10, 2020
上記のツイートはHOKUTOという会社のもので、HOKUTOはHOKUTO residentという医学生向けに研修病院についての情報を集めたサイトを運営している会社でもあります。
ちなみにHOKUTO residentはこちらになります。
このサイトでもそれぞれの研修病院がハイポなのか、ハイパーなのか確認できますが、その評価は上記のツイートを参考にしたものと考えられます。
最近の研修医、医学生にはやはり研修のQOLを重視する人が増えているということもあって、こういった情報を載せているのでしょう。
以上の画像も参考になりますが、労働時間、休憩時間、土日の出勤については科に左右されるんじゃないかなぁと思うんですよね。
見学という短い時間で、上の判断基準を用いてハイポ、ハイパーを判別するのは、難しいんじゃないかと思います。
実際にすでに研修している人が、上の判断基準で判別するのは可能ですが、この記事が気になっている人は医学生の方が多いと思うのでここでは割愛します。
さて、以上を踏まえたうえで僕が見学した病院がハイパーか、ハイポかを判別する方法を紹介したいと思います。
①実際に働いている研修医に聞く
ごめんなさい。初っ端から判別じゃなくて、答えを聞いてしまうという方法になります。
この方法は実際かなり当てになると思います。見学して入った人に想像と異なっていたか、同じだったのかというのを聞いてしまうのはかなりいい方法だと思います。
この時の注意点はハイポに行きたい人は不真面目そうな研修医に、ハイパーに行きたい人はバリバリ働くのが好きそうな人に聞くことです。
それぞれの想像とどれくらい似通っていたのかで判断することができます。
ここで当直の翌日の休みについても聞くことは大事かと思います。
②研修医・常勤医の数で判断する
研修医が少ないと一人当たりの業務量(日々の診療、当直の回数)が多くなることが予測されます。
また、常勤医が少ないと当直に研修医が当たる回数が多いと予測できるので、単純に働いている数は重要です。常勤医が少ない代わりに戦力としての研修医が求められることになります。
どれだけの人がその病院に見学に来ているか、第一志望に書きそうな人はどれくらいいるのかにも注意しましょう。
自分の台で定員割れや、ましてや一人なんかになってしまうと、ハイポに行きたい人にとっては目も当てられない状況に陥ってしまうことが考えられます。
ハイパーに行きたい人は上の特徴の反対の研修病院を探すとよいかと思います。
③ローテーションの自由度
次にローテーションの自由度が重要です。
自由度が高い場合、いつでも変更可、同じ科に研修医が何人いてもOKなどの場合だと、外科など必修のもの以外を楽なものにすることもできます。
よって、ローテーションの自由度はかなり重要になってくると思います。
ハイパー志向の方は自由度が高くても低くてもよいと思います。自由度が高ければバリバリやれるかを連続でとればいいだけです。
逆に低い場合でも、それぞれの科に研修医が重ならないようにしていたり、ローテーション自体が事務や教育担当の先生によって練りこまれたものになっているかと思いますので、教育的に完成されたものになっているのかもしれないです。
④救急車の年間台数
救急車の年間台数も重要です。当直時に来る台数、研修ローテの中でもきついと思われる救急科が請け負う台数に直結するのでこの部分は見ておく必要があるでしょう。
当直時の寝れる時間にも関係してきます。
⑤救急処置室のベッドの数
救急処置室のベッドの数も重要になります。救急車を同時に何台とることが可能かにつながってきます。
ベッドの数が多いと、途切れることのない救急車、終わらない当直、削られる睡眠時間・・・と連想されると思います。中にはベッドではなく、病院の廊下に寝かせるなんてこともあるようなので、救急車の数とも照らし合わせてみることが必要です。
⑥病床数を確認する
病院全体の病床数は、自分の担当患者の数に関係します。
担当患者が多いほど、調べることが増え、業務も多くなります。なのでハイポ志向の人は病床数が少ない病院、ハイパー志向の人は病床数が多い病院を探すのが良いかと思います。
⑦周囲の病院の数
これも病院に来る患者の数に関係する項目です。都会の病院だと、数が多く患者も分散します。逆に田舎だと自分のところの病院しかないので、すべての患者を請け負うということになります。
周囲の人口も関係しますが、その比を見て考えるのが良いかと思います。
⑧何次救急担当の病院か
これについては多くの人が見ている項目だと思いますが、1~3まであり、3は超重症の人。2はそこまでいかないけれど、治療が必要な人。1次は大したことがなさそうな人って感じの認識でいいかと思います。
こう見ると3次がきつそうと感じるかもしれませんが、そこまで重症の人の数が多いというのも考えにくいです。一件一件は重いかもしれませんが、対応数は二次に比べると少ないです。
1次も多いですが、内容が大したものがないものが多いです。
僕的には2次が中途半端できついイメージです。実はやばかったパターン(3次に直行パターン)や、あまり大したことない人も来ますし、数もそれなりに多いです。
ここは人それぞれだと思いますが、自分にとってきついかどうかを実際に当直見学してみてみるのが良いかと思います。
まとめ
以上、ハイパー病院、ハイポ病院の見分け方についていろいろ書いてみました。
ところどころ、人によっては「これは違うだろ」っていう部分もあるかもしれませんが、一つの参考にしてもらえるとよいかと思います。
研修病院を選んでいる医学生の皆さんは是非参考にしてみてください。
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