【臨界期】幼児期に英語にせめて触れておけという話。その理由を解説!

【臨界期】幼児期に英語にせめて触れておけという話。その理由を解説!

小学校でも英語を教わる方針になりましたが、大人になってから英語を始めようという方もいるのではないでしょうか。

英語を勉強したい、ネイティブのように話せるようになりたいという人が最近増えてきたように思えます。

今回はそういった人たちには少し残酷なお話になってしまうかもしれません。

今回参考にしたのはこの2つの論文です。

第二言語習得研究からみた発音習得とその可能性についての一考察

第二言語習得における臨界期仮説再考

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言語を学ぶうえで重要なワード「臨界期仮説」とは?

皆さんは「臨界期仮説」という言葉を知っていますか?

臨界期仮説(りんかいきかせつ、英: critical period hypotheses)とは、臨界期とよばれる年齢を過ぎると言語の習得が不可能になるという仮説である。(Wikipediaより)

以上が臨界期仮説の説明ですが、簡単にいうと「言語を学ぶうえで年齢のリミットがあり、それを超えるともう習得不可能だよ」ってことです。

1967年にエリック・レネバーグという学者さんに唱えられ、現在までその仮説が否定されずに続いています。

動物に育てられたなどのエピソードのある野生児や、社会から隔絶された環境に置かれていた孤独児は、後に教育を受けても言語能力、特に文法に従った文を作る能力については著しく劣ることが知られています。

また、家族で海外に移住した際に、親よりも子供の方が言語の習得が早く、上手に使いこなせるようになるという話もあります。

これらの事例から臨界期の存在が信憑性を高めていました。

エリック・レネバーグの研究では脳に障害を負って、後天的に言語を失った人の年齢と、その後どれくらい言語を取り戻したかの関係から、この「臨界期仮説」を提唱しました。

 

31歳から言語習得を始めた女性の話

臨界期についての話でもう一つ有名なのは、チェルシー(仮名)という聴覚障害を持ったアメリカ人カリフォルニア州の女性の例です。

彼女は31歳まで聴覚に障害があることに気付かれることなく、知能に問題があるとされていました。31歳で聴覚障害が発覚し、補聴器を使ってリハビリを開始したところ、10歳児の知能水準にまで達し、自立した社会生活を営むにまで回復したものの、統語ルールだけは最後まで身に付かなかったそうです。

まぁ、これについては知能を上げる臨界期を過ぎてしまったために、知能が低いままで言語習得も難しいということもあり得ますが、知能の低い幼児が言語を習得する過程を大人になってからは再現できなかったということですね。

ここまでは第一言語の習得に関する臨界期の話です。子供を日本語ネイティブにする、もしくは純正バイリンガルにする際の話ですね。

第一言語習得の臨界期の存在はかなり信憑性が高く、多くの言語学者の間では共通の見解となっています。

我々日本人がここまでで学ぶべき点は

・幼児から子供の日本語勉強に力を入れた方が良い

・子供の障害は絶対に見逃さないで

以上の二点かも。

ですが今回問題となるのは第二言語習得の臨界期についてでしょう。ここからが重要です。

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第二言語習得に臨界期は存在するのか?

皆さんが気になるのはこれでしょう。結論から言います。

第二言語の習得に臨界期はある

こう結論付ける学者が多いです。ただし、これにはもちろん例外もありますし、大人の方が有利な点もあります。

 

言語を構成する知識体系には、音韻レベルから、語彙、統語、意味などの知識を含み複雑です。

語彙や統語、意味の知識についてはや、大人の方が認知能力が発達している分、言葉の意味を相互に関連づけたり、長期記憶を活かしながら、新たな情報を既存情報と組み合わせていくことができるため、子供よりも有利としています。

一方、臨界期が大きく関わるのは音韻です。ネイティブのように発音できるのは、かなり早くから習得を開始した子供たちだけである、という研究結果もあります。

面白いのは、幼少期にまでに第二外国語の音声を聞かせれば、そこから何年も耳にしなくても、ネイティブ並みの発音ができるようになるという結果もあることです。

また、重要なのは言語にふれあった時間の長さではなく、開始時期が習得を左右するという点です。

つまり、臨界期までに第二外国語にふれあっていない人は、その後ネイティブ並の発音を習得するのは不可能に近いということです。この臨界期は6歳といわれており、どんなに遅くとも12歳までには最初の接触が必要とされています。

僕が本場の英語に最初に触れたのが小学校2年生にハワイにいったときのはずです。当時8歳。大丈夫だと信じたい…。

 

さて、それでは皆さんお待ちかねの例外についての話です。何事にも例外はあります。

第二言語習得開始が遅かったかもしれないけど、ネイティブ並に話せる希望はまだあります。皆さんの周りにも遅くから勉強して英語を流暢に話せる人もいるでしょう。

ネイティブに聞かせると実は訛りがあるという人もいますが、中にはやはりネイティブと間違うほどの英語を話す人もいます。

これに関しての研究結果もあります。

21歳を過ぎてから移住などで、英語圏に住むという環境の下、動機と継続的な音声訓練があれば10%以上が文法・発音においてネイティブ並になるという結果があります。これを少ないとみるか、多いとみるかですね。

 

また、学習初期には成人の方が発音の正確さが幼児より優れているという点から、臨界期による優位性に疑問を持った学者の研究では、第二外国語を習得する際、発音とイントネーションの訓練を18時間行った結果、ネイティブ並と判断されたのは40%であったそうです。

ただし、完全な訛りの消失は難しく、その点では幼児の方に軍配があがるとのことでした。十分な動機としっかりとした訓練があれば、ネイティブに近い状態なら作り出せるということです。

 

やはり、苦労せずに発音を習得したいなら、幼児期に触れ合うべきなのでしょう。結局これらの第二言語習得の臨界期に疑問を抱く学者の研究結果でも、発音能力に関しては、一般的な成人学習者では神経生物学的な制約があるため難しいとしています。

 

まとめ:【臨界期】幼児期に英語にせめて触れておけという話。その理由を解説!

今回は第二言語の習得に焦点を当てて、臨界期から考えました。

その結果、以下がまとめになります。

・第二言語の完璧な発音を習得するには、幼児期に触れ合うべき。(6歳まで。せめて12歳まで)

・成人しても努力と根性である程度の発音の習得は可能。

この二点が今回重要でしょう。

僕としては最低限伝われば問題ないので、発音がネイティブ並じゃなくてもいいかなーと思っています。

そういう人なら気にしなくていい問題ですね。

ただ、子供ができたら6歳までには英語圏の外人と触れ合わせるかもです。

英語の勉強についてはこういった記事も書いたので是非読んでみてください!

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